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趣味でやっているハードウェア関連(主にFPGA/レトロアーケード基板互換SoC開発)について書いていきます。
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私が初めて "FPGA" という物の存在を知ったのは、1994年ごろでした。
("Windows95"より前だったのは確か)




ソフトウェア開発に従事していた私は、資料を探しに来た書店で 「VHDL」 というタイトルの灰色の素っ気ない本を見かけます。
たまたまそれを開くと、「ハードウェアを記述する言語 VHDL」という内容で非常に驚き、即座にその本を持ってレジに向かったことを覚えています。

というのも、電気/電子系の技師であった父親の影響で、6歳で半田ゴテを握って1石アンプを作って以来、「回路という物は配線して作るもの」という固定観念があったからなのです。

当時、個人で自由にデジタル回路を組むには、論理式を考え、74系などの標準ロジックICを集めて配線 or GALを焼くしかないと思っていた私にとっては、
「え!? こんな複雑な動作をする回路を言語で記述できんの!?」 という新鮮な驚きがありました。

その本で触れられていた "FPGA" という半導体。

名前から察するに、
【現場で自由に回路が組める論理素子らしい。要はGALのすごいヤツみたいだぞ!?】
という感じで理解しましたが、VHDLをコンパイルできる環境はメインフレームとかEWSにしか無いみたいだし、おそらく個人が手を出せるようなものではないのだろうと思い、その時はそのままになっていました。


時は巡って約10年後の2003年。

仕事で忙しく、すっかりハードウェアの世界から離れて事情にも疎くなっていた私にとっては、夢のような話を聞きます。

Xilinx という会社が "Spartan-3 Starter Board" というFPGAの評価ボードを出していて、それがたったの $99 で購入でき、しかもVHDLのコンパイラを含む開発環境が Webでタダで手に入るというのです。

まるで「機械のカラダをタダでくれる星」のような話ではありませんか!
すぐに1万円強を支払ってボードを取り寄せました。


届いた日から夢中で触りはじめます。

そこには「中学生の時にワンボードマイコンを設計したもののお金が無くて実現できなかった」というトラウマ(?)をもつ人間にとっては、まさに楽園と呼べる世界がありました。

いくら回路を複雑にしても、部品代がかからないのです!(笑)
FPGAの容量が許す限り、いくらでも大きなロジックが組めるというのは、衝撃でした。

コテでやけどをすることもなく、手軽に自由に回路が組めて、それが目の前で動くことが楽しくて いろいろ回路を書いているうちに Verilog を知り、
記述がラクなのでそちらに完全に乗り換え、さらに思うさま回路を書きまくりました。
(といっても小規模なものばかりでしたが。)


そんなことをしている内に、ある疑問が頭をもたげます。
「これだけの回路が組めるのであれば、昔のパソコンを再現している人がいるのではないか?」

ググるといました。自作のボードでPC-8001を再現している方が!
すげーすげー言いながらソースを読んだものです。
(すごく勉強になりました。ありがとうございました。)

さらにそこからリンクをたどると、自作のボードでなんと「パックマン」を再現している方がいるではありませんか!
やっぱりすげーすげー言いながら回路図とソースを読みまくりました。
(すごく勉強になりました。ありがとうございました。)


ここで80年代のアーケードゲームが大好きだった私は完全にヤラれます。

自らの手で、エミュレータなどという軟弱な手段ではなく、ハード側からのアプローチで、
かつての名作を再び蘇らせるのだ!
(完全に自己満足ですが)


そして紆余曲折を経て、現在に至るわけです。

あれ?何の話だっけ?
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